人はいつか切り裂かれた痛みさえも忘れた

僕が悪いんじゃない。
悪いのは全部アイツだ。
全部アイツの所為だ。
アイツが悪いから刺したんだ。
生死なんて解らない、アイツが発見されてるかなんてわからない。
もう家には帰れない。
今ネットカフェから書き込んでいる。
刺したナイフも、返り血を浴びた服も捨ててきた。
見つかるのも時間の問題だろう。
だから僕は死ぬ事にする。
刺したアイツに償うために死ぬんじゃない。
捕まりたくないから死ぬんだ。
人を刺した時点で僕の人生は終わりだ。
刑務所なんか入りたくない。
だから僕は死ぬんだ。
死ねば楽になれる。
輪廻転生？天国？地獄？
そんなもの人が作った架空のモノに過ぎない。
死ねば無くなるんだ、欲だって、痛みだって、悲しみだって、楽しい事を考える事もなくなる。

携帯の電池がないからここに遺書を残す事にする。

さようなら、僕は死にます。
僕と関わってくれた皆様に感謝。
皆の幸せを願ってる。
ありがとう、そしてさようなら。

最後に一言。

ここは終わりではなく、始まりだ。